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最新医療技術への取り組み2012年

国際インプラント学会 学術講演会2012年度 国際インプラント学会 学術講演会
2012年 5月13日(日)

昨今、増加しているインプラント治療におけるトラブルを未然に予防するための知識として、非常に有意義な講義へ参加することが出来ました。


1) 「安全なインプラント手術に必要な解剖学的知識および上顎洞周囲の臨床解剖」
講師:神奈川歯科大学 人体構造学講座解剖学分野 教授 高橋常男 先生

外科手術を行うにあたり、術前のパノラマX線、CT画像での的確な読影のもとより安全な手術の実践は、3次元的理解に基づく解剖学的知識が不可欠となります。
術者は、インプラント治療が口腔機能回復を計るうえで、頭蓋・顎顔面・口腔をひとつの複合構造体として考えられる事が重要であり、顎骨形態・構造の変化は顔貌・姿勢(全身的)にも影響しうる認識と、周囲軟組織の状態をも大きく変化することを適切に把握・予想できることが求められます。
インプラント治療に不可欠な基礎解剖学的知識の整理として、顎動脈・顔面動脈・舌動脈・上顎神経・下顎神経に注目し、3次元的画像を活用して分かりやすく解説していただきました。


2) 「前歯部欠損補綴に必要な診断と手技」
講師:神奈川歯科大学 顎口腔機能修復講座 客員教授 小川勝久先生

近年、前歯部欠損時における治療の選択肢としては、インプラント治療によって大きく変化しつつあります。
前歯という審美領域でのインプラント治療では、その機能回復だけでなく、審美性の改善や獲得としても多くの患者様が求められる治療であると認識しております。
この審美的補綴処置を行う上で、上顎前歯部での唇側骨の厚みは0.6mmとも言われ、インプラント埋入位置やその方向として高度で複雑な術式が要求される事となります。
今回の講義では、前歯部欠損補綴での選択肢としてのインプラント治療について、従来のブリッジ法や接着性ブリッジとも比較しながら、必要な知識や診断方法・外科手技について、学ぶことが出来ました。


3) 「インプラント関連手術における上下顎臼歯部の解剖学的な落とし穴」
講師:名古屋大学医学部 非常勤講師 野坂泰弘先生

インプラントは、補綴治療であるにもかかわらずフィクスチャーを顎骨に埋入するという手術が不可欠であり、骨量が少ない場合には骨造成術を要するため、解剖学的な知識は必須です。
一方、口腔の解剖は非常に複雑で、安全に手術を行ためには、解剖を3次元的に理解していることが求められます。近年、歯科用CTによって顎骨や上顎洞の形体を3次元的に診断していくことが出来るようになったとはいうものの、インプラント手術に起因するトラブルが増加し、社会問題にまで発展しております。
このトラブルの原因と考えられる、生体の反応を無視した術式や、術前診断と単純な思い込みや錯覚により解剖学的な落とし穴にはまり込むケースも少なくありません。
講演では、上下顎臼歯部のインプラント関連手術における解剖学的な落とし穴について、歯科用CTで検証し、落とし穴にはまらないための診断と手術手技という、基本に立ち返った考察をすることが出来ました。


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